「竹の春」
俳句の季語で「竹の春」と云えば秋を指します。
殆どの竹は春に落葉するから春が「竹の秋」になります。
ただ、落葉する前に新しい葉が生え出してくるので竹林を遠くから見ると
黄色っぽく見えるだけなので気がつかない人が多いようです。


(建長寺の孟宗竹、秋の林)

(浄智寺の四方竹と孟宗竹)
園芸種の竹で葉のきれいな四方竹と云う竹があります。
秋に竹の子が生え、食用としても美味しい隠れた食材でもあります。
名の通り四角い竹で、節の部分に角の様な突起があるので、家を守る竹として鎌倉の寺では
よく見る美しい竹です。
竹細工をする者にとって「竹の春」は材料の切出し時期です。
竹に水分や糖質が少なく、痩せない虫の付きにくい竹を良しとするからです。
真竹は節間が長く、しなやかで艶が良く細工に一番適した竹なので毎年
仲間を連れて行楽を兼ね竹取りに行きます。

作業が終わると温泉とお酒が待っているので、皆にこにこ楽しそう。