姉の一周忌に故郷に帰った。
法要が終わり、懐かしい人達との食事が始まる。
甥や姪に囲まれアルコールのせいもあり昔話に花が咲く。
「どうしてもレコードが欲しくて夏休みにアルバイトをしたんだけど
道路沿いの電信柱の根元を30センチ掘ってコールタールを塗るという過酷な
作業で辛いというより人に会うので恥ずかしかったな〜」と僕。
「どんなレコード買ったの?」
「確か五つの銅貨という映画のサントラだけど知らないだろう?」
「ダニーケイとルイアームストロングが掛け合いで歌うやつでしょ!」
と正解をした甥っ子は学生の時代にテレビのイントロクイズで優勝して
ハワイ旅行を手に入れた音楽通、さすが!
他にもけっこう映画を見た人が多く、この映画の音楽、エピソード、感動
場面を喋りあい盛り上がってしまった。 |
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ここで「五つの銅貨」について
1960年製作 ダニーケイ扮する1920年代に活躍したデキシーランドジャズのコルネ
ット奏者レッド.ニコルスの半生を描いたもので、ルイアームストロングは実物で出演。
ニコルスは自分のバンド「ファイブ ペニース」を編成、歌手の奥さんも一緒に
全国ツアーに明けくれている。
娘が生まれツアーにも楽しく行動を共にしていたが、教育上良くないと気がつき
寄宿舎に預けることに。
預け先で娘はポリオにかかり歩けなくなり車イスの生活。
責任を感じたニコルスは音楽を捨てて造船所で働き娘の治療に専念する。
そして娘は高校生に成長。娘や妻からもう一度好きな音楽をと進められ復帰する。
かっての仲間のルイアームストロング、グレンミラー、トミードーシーもお祝いに
駆け付け、娘からの感動のプレゼントもありデキシーランドジャズの熱演の中で
映画は終わる。
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故郷から帰って数日後、ダンスの上手い仲間と飲む機会があり「そうだダンスと
云えば....」と「五つの銅貨」の映画の話をして、クライマックスで歩けるよう
になった娘がパパにダンスを申し込むシーンなど夢中で話をしていたら店のマスター
が立ち聞きしていたのか「これでしょ!」とさりげなく五つの銅貨のDVDを見せて
くれた。
「え〜っ!」これにはびっくりして感動。
さすが映画のふるさと大船のイタリアンレストラン「さいしょ」。 |
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そしてまた数日がたち今度は故郷の甥っ子から「おじさんのお気に入りのDVD
プレゼントします」と嬉しい贈り物。
早速ワクワクしながら鑑賞。
懐かしいパラマウント映画会社の山の風景から始まり、主題歌が流れ映画が始まる。
挿入歌のファイブペニースとラグタイムの子守唄を夫婦で重ねて歌いハモるシーンに
「うん、これこれ!」と僕もうろおぼえで歌ってしまいました。
例の娘とのダンスシーンでは涙もの。
音楽映画は音楽に時間がとられるのでストーリーの展開が単純で早い。
何といってもダニーケイのパホーマンス、懐かしいデキシージャズのスイング
が楽しい。
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今僕は突然の「五つの銅貨」現象に懐かしさと感動を味わっています。
おじさん(僕)の悪い癖で感動すると皆に聞かせたくなる。
「ねぇ、五つの銅貨と云うの知ってる?」と僕に聞かれても女性は「知ってる!」
と云わないことですよ。歳がばれますからね!
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