僕はこの夏、生涯忘れられない夏休みになりました。
家族を引き連れてカナダまで12日間(8月16日〜28日)の旅をしてきました。
7年前「どうしても将来就きたい仕事がある」といってカルガリー大学に学ぶためカナダに旅たって行った次女の結婚式に出るための旅でした。
「どうせ、あきらめて直ぐ帰ってくるさ」とたかをくっていたのですが、、、。
一方でこんな日が来るかもの予感もありました。
新郎はカナダ人で誠実でユーモアもあり、いい奴でした。
(今年の1月、我が家に3週間滞在してた)
12日間のカナダ滞在中、おおらかで、飾りの無いカナダの家族の人たちと過ごし娘が彼らに打ち解けて愛されている様子を知りほっとしました。
結婚式は友達やお世話になった人たち、親戚など200人ぐらいが出てくれて夕方の6時〜夜中の2時まで最初は厳粛にあとは陽気に楽しく進みました。
例のバージンロードウオーキングはよろけず、スピーチは(同時通訳)笑いもとれて無事にすませ、問題のダンスも(観衆の前で娘と踊る)何とかクリア。
最後はカラオケ。
英語の歌ばかりなのでこれはしなくても済みそうだと思っていたら、そのうち司会者が「お父さんもなんかやってください」
娘が「小さいとき教わったドリスデイの『ケ セラセラ』なら何とかなるんじゃない?」 舞台に上がり、とうとう娘と腕を組みデウエットしちゃいました。
拍手喝采。
カナダでの7年間の娘の歴史が、友達のスピーチや挨拶にあらわれ、いい友達や先輩が増える中、結構のびのびと楽しく過ごしてたんだと安心しました。
結婚式が済んでしまった後の日々は、キャンプを楽しんだり、観光したり、楽しく過ごしました。
カルガリーは今カナダでは活況のある街ですが、娘が二人で暮らしている町はそこより車で1時間ぐらい離れています。
人口4000人の可愛い町ですが、公営ゴルフ場(プレイ代1500円)、アイスホッケー場、テニス場、など遊ぶには事欠きません。
両親、兄弟などに囲まれ楽しく暮らせそうなのですが、娘の仕事の関係で今カルガリーに家を建築中で家族から惜しまれています。
カナデイアンは週末、自然の中で遊ぶ(キャンピング、カヌー、釣り、スポーツ、きのこ狩り、いちごつみ、ガーデニング)名人たちです。
呆れるほど広い平原、そこに放たれている牛や馬や羊たち、神々しいロッキーの山々、時々顔を見せる野生動物たち、仲の良い素朴で陽気な新しい家族。
充分楽しんだ孫の一人が「できれば僕日本に帰りたくない」とマジに親に頼み込んでいました。
「俺だって、、、、」という気分になったくらいですから。
夜空を仰げば北斗七星やカシオペアなどこちらと同じ星がまたたいています。
イソップの「ありとキリギリス」を思い出していました。
「あり」は礼儀正しく勤勉が美徳、将来への不安か蓄えることを生き甲斐に、
遊興を控え、それでも最後は「良い人生だった」と自分に言い聞かせ死んでいく。
「キリギリス」は周りの束縛もなく好きな所へ飛んでいって冒険や恋をし、
自然のなかで甘い草の露を飲んだり、羽を震わせ音楽を奏でて周りも自分も楽しみ鳥などの餌にされる瞬間まで気ままな人生を送っている。
「キリギリスのほうが実は幸せなんじゃないかな」とキャンプファイヤーの炎を見つめながら、ありの生き方を疑わなかった僕はイソップさんを恨みました。
とまあ、カナダぼけがまだ続いていて、仕事らしい仕事をしていません。
「残りの人生を考えるにいい機会だ」などと言い訳に昼間からビールを飲んだり、カナダのキリギリスしています。
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