長崎の風


仲良しグループと「〜海風を感じて〜秋の西九州なっとく旅」というツアーに参加する。
伊万里や唐津の窯どころや天草、平戸、長崎といった歴史の地を巡ってきた。

パック旅行は楽ですね。
ガイドさんが右を向けといえば右を向き、左といえば左を向き「あの島はねずみに
似ているのでねずみ島で〜す」といえば「ん〜確かにねずみだ〜」と感心し、
皆が笑えば僕も笑い、ガイドさんが歌えば手拍子を合わせ、為になる話を聞いては
得をした気分になる。

「バッジ付けてくださ〜い」
「は〜い!この旗についてきて下さ〜い」
「集合時間に遅れないでね、ちゃんとオシッコすませてくるんですよ〜!」
............だんだん遠足の小学生の気分になっていく。

バスでは、ほとんどの夫婦が奥さんを窓際に座らせる。
日頃、日本のお父さんは優しさを妻に示すのが苦手なのでこの時とばかりの行為なのだ。
お母さんは当然とばかり座るが、やはり嬉しそうだ。
僕は普段優しいので、平然と窓際に座る.........時もある。

 

今回は殉教の地や原爆被災地を巡ったこともあり、感慨深いものがあった。

ああ 天草、平戸、長崎

美しい島々や墨絵のような山なみ、打ち寄せる波や、夜空の月や星など
太古から変わることなく存在する自然。

それにつけ、人は何て愚かで哀れな生き物でしょう。

たった数十年生きて、次の世代にただバトンを渡すだけの存在なのに............。

な〜んちゃって、(ちょっぴり、にわか西行の心境に)

長崎の平和公園では修学旅行生に多く出会った。
ちゃんと、歴史を学んでいるようだ。

素朴で礼儀正しい子供達を見送り、思わず付き添いの先生に心の中でエールを送った。

    『がんばってね、あなた達に未来を託すんだから』