新春の旅
 いつも年末は新春を迎えるための青竹製品の注文が多い。
 作りだめが出来ないので、そのつど竹林に竹を切りに行く。
 作業は大晦日まで続くことが多い。
 疲れがピークに達するが「温泉!温泉!...」と呪文を唱えて乗り切る。

      今年の骨休めは3日から雪の青森へ

      北へ向かう人の群れは誰も無口でした。

極寒の十和田湖と奥入瀬渓谷。
ホテルやお土産屋は閉店していて観光客は殆どいない。
僕達を乗せて行ってくれたバスの運転手さんも呆れ顔で
誰も通らない雪道をぶっ飛ばす。

 

 雪の津軽平野を走る津軽鉄道のストーブ列車がとてもよかった。
 電車のおねーさん(トレインアテンダントという)がとてもよかった。
 ストーブでするめを焼いてくれ、ちぎってくれ、話し相手もしてくれる。
 車掌さんも話しに加わり車中はなごやか暖かい。
 津軽弁も教わり、ほろ酔い気分のおじさんは45分の旅に大満足。

 

金木町の太宰治の生家に立ち寄る。
彼が津軽に生まれたこと、生家が大地主だったこと
六男坊で育ったこと、などが文学に影響しているのだという。
ボランテアの方の説明も親切で丁寧。
贅を尽くした家はその作りにも当時の身分制度や貧富の差も
想像させられ、少し憂鬱な気分に。


斜陽館でマントを羽織り太宰するボク。

津軽の旅はやはり冬がいいですね。