朝食後は4時間かけて震災地をめざす。
彼が「ここまで来たんだから見るべきだよ....」という。
陸前高田は今彼のボランティア拠点。
道は復興作業の車が頻繁に行きかい、山を抜けると突然、被災地が現れる。
テレビで見るのと....違う。
風や埃や匂い、緑がない、小さながれき一つにも生活の跡
それらががれきと名を変え山をなしている。
彼は写真を一枚も撮ってないという。
撮ってはいけないと思っているのだろう。
彼に遠慮しながら何枚かシャッターを押した。
結局、車から降りることなく、誰にも会わず陸前高田を後にした。
彼はまた何日後にはここへ戻ってくるという。
心から一日も早い復興を願うばかりだ。