北海道旅行

今、北の方の観光業者は悲鳴を上げているという。
震災以来、人が来ないという。
政府も地方自治体も「ぜひお出かけください」と懇願している。
貧者の一灯、大河の一滴、砂丘の一砂(こんなのないか?)

この前、東北に行ったので、今回は北海道に行くことにする。
旅行社のパンフに「日本で最初の紅葉を」というのに申し込む。

10月2日、北海道に向かう飛行機は一杯で、新千歳空港でも悲鳴は聞こえてこなかった。

観光の目玉の旭岳は悪天候のためロープウェイがストップ「日本で最初の紅葉」
は見られなかった。
そのかわり「夏の最後の花めぐり」(僕のコピー)
富良野や美瑛ではまだ夏の花がパッチワークのように丘を飾っていて
これはこれでとてもよかった。

層雲峡のホテルで朝起きたら周りの山は雪景色。
バスガイドさんが「何十年振りかの初雪で、紅葉しないうちに冬が来てしまう...」
と嘆いていたけど、僕はとても得をした気分で嬉しかった。

ガイドさんの「昭和天皇が三度来ても霧で見られなかった」霧の摩周湖は好天。
隣のお年寄り夫婦が涙ぐんでた(ような気がする)

知床クルージングは風のため欠航、代わりの一湖散策は結構よかった。
サケを獲りに来る熊にこそ遭わなかったけどエゾ鹿やキタキツネには歓迎を受け、
ガイドさんの面目がたち僕達より喜んでいるみたいだった。

それにつけても団体旅行のグレードアップに物申したいですねえ。
添乗員がいちいち「グレードアップの方たちは....」が気にくわない。
グレードアップホテルに着きバスから先に降りる数人は誇らしげに胸を張って
降りていく(ような気がする)
翌朝、また僕たちが迎えに行くような形になり、優越感に満ちた(ような気がする)
笑顔で乗り込んでくる。
と、友達に話したら「こんどはそっちの方に申し込んで優越感に浸ったら」という。
そうか、安い安いツアーを探しその中のグレードアップを申し込むか....
貧者は貧者を笑う。