小鳥が来る日々

工藤さん夫妻が店に来られて面白い注文をいただく。

庭にやってくる小鳥を眺めるのが楽しみだが、ヒヨドリが餌を横取りしていく。
なんともメジロやすずめがかわいそう。
そこで小鳥は入れてヒヨやカラスは入れない籠を作ってくれないか。

面白いなあ!好奇心が騒ぐ。

さっそく、試作にとりかかる。
かごめ編みの目の大きさに苦心する。
作って我が家で実験(丸い方の籠)する。
メジロは入るがヒヨドリもホバーリングしながらついに入ってしまう。
かごめの中にひごを差し込んでやたら編みにして目を細かくしても、
首をつっこんで広げて入ってしまう。

結局、かごめの目をどのくらい小さくするかが重要だった。

完成して工藤さんの家に設置に行く。
もちろん、僕も鳥達の行動を見たいからだ。

竹の籠は庭の景色にとけこんで、鳥を待つ。

やりました。成功!

見事、メジロは入り、ヒヨは周りをうろうろするだけで悔しそう。

「なにかヒヨが可哀想だわ........べつに餌を用意してやりましょう」

え!じゃあ籠を作った意味ないじゃん。

    心やさしい工藤さんご夫妻でした。