半枯れの竹

 

茶事で10月に「名残」の茶事というのがあります。

11月は茶の湯では正月にあたり目出度い月といわれています。
故に10月は最後の月「風炉の別れ、草花との別れ」
詫びた趣の茶事になるようです。

この季節に頼まれるものが「半枯れ」の蓋置きなどの竹の道具です。
茶の湯は季節感、情緒、遊び心が道具選びにも籠められていて
興味と責任のある仕事になります。

半分枯れていて、寸法、景色の良いものを見つけ出すというのは
何千本もの竹林の中から宝物を見つける心境です。
竹林に入るのが大好きなので何時間でも夢中で探します。

結局竹林中をくまなく探すことになり「今年の半枯れ竹?グランプリ」を
決定し切り出してきます。


さて今年の「名脇役」はどんな優雅な人達と行く秋を楽しんだことでしょう。