小鳥の巣


球形のボールを細い竹ひごで編み、真ん中にミカンを吊るして店先に掛けておいたらメジロが入るようになった。
ヒヨドリは悔しそうに周りをホバーリングするだけでミカンまで届かない。
小鳥がやって来ると仕事の手を止め思わず笑顔になる。
そのうち通りすがりの人から売ってくれと頼まれるようになった。

作ると売れてしまうから又作る。
親しいお客さんから「ヒヨドリやリスが入れないのでメジロやウグイスが和んでいますよ」
「リビングからの眺める楽しみが増えました」などと写真を送っていただいたりもする。

小鳥が山へ帰る3月半ばまで楽しめるが、家の中でも造形物として冬まで飾ってもらえたらと思っている。
今も買いに来る人がいるが、この冬店先にぶら下がるようになったら来て下さいと云っている。
小鳥と人を笑顔にさせる竹のボール作りはどうやら続きそうです。