かごの名前  上弦の月
               
           材料    しだれ柳

           寸法    直径40センチ


 今年初めて「月下美人」が咲いた。
 一夜だけの花で、妖艶な香りが部屋中に漂う。
 最初に咲いた年はうれしくて大変だった。
 友達を呼んで酒盛りしながら「美人」到来を楽しんだ。
 咲き終えた花を、酢の物にして食べたほどだ。


 ところが昨今は、それほどの感激がない。
 男どもの変わりように「美人は三日で飽きるとは
よく言ったものね」と古女房が云う。



 毎年、剪定したしだれ柳の枝で、花かごや照明器具を
幾つか作る。

 枝の先に芽がついていて、とても可愛い。

 作りかけのかごを水につけ続けていたら、とうとう
葉っぱが出て来て、それはそれで楽しんだことも。