至福のオープンガーデン
先生の丹精込めた庭が今年も「オープンガーデン」の季節を迎えた。
寒さが長かった分だけ春の花がいっせいに咲き、僕達を楽しませてくれる。
百年以上はたっているというあでやかなツツジたちを中心に珍しい野の花や
茶花など百種類以上が色とりどりに咲き競っている。
どの花達も誇らしげに咲いている。
「世界に一つだけの花」のフレーズが頭に浮かぶ。

庭を見に来た人達を御夫妻がにこやかに案内してくださる。
弁護士になるより植物学者になりたかったという先生の穏やかなお人柄も
僕達ファンを引き付ける。
先生は案内の途中も剪定ばさみを手放さないで、愛しむように枯れた花など
の手入れをされる。
土いじりも素手で作業するとのこと。
隣接する山を生かした広い庭は野鳥が集いミツバチが巣を作る。
造園業者が作った庭と違い、名も知らぬ花達にも愛情のこもった先生の
温かさが伝わる。

花に酔った僕達はしばし休憩、そしてコーヒーを御馳走になる。

デッキチェアからの眺めで気がついたこと。
 この季節、緑色の種類の多さが実は花を引きたてている。
 新緑は明日への希望。
 見学者達の笑顔。

春の昼下がり、至福のひと時でした。